作る楽しさ、書く喜び!カリグラフィーが人気


長年、多くの方から人気を集め続ける習い事「カリグラフィー」が、いま再び注目されています!

なかでも、ご自身の好きなクラフトを続けてこられた方たちの間で特に大人気。
ご自身の好きなハンドクラフトとは別に、第2の趣味としてカリグラフィーを身につけたいと考える方も多く、ご自身の作品作りにともなうスキルアップの一環として、カリグラフィーレッスンに通う方が増えています。

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そんな、ハンドクラフトを愛する人たちの注目を集める「カリグラフィーレッスン」の現場では、どんな作品が生み出されているのでしょうか?

カリグラフィーとは?

カリグラフィーは、言うなれば西洋の書道
文字を美しく見せるために編み出された独特の手法を用いて文字を表現します。

その歴史は古く、そもそもの始まりはローマ時代と言われています。
その後、聖書を速く美しく写本するために新たな書体が生み出されながら進化してきました。印刷技術が発達するとともに写本は衰退しましたが、カリグラフィーの文化は衰退することなく、現代まで、その美しさで世界中の人々の心を魅了しているのです。

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カリグラフィーはもともと、装飾性の高いものでしたが、アートとして人々に親しまれるようになると、もっと自由な装飾が施されるようになりました。文字はカラフルになり、イラストと組み合わされたりなど…実用性よりも美しさに重点が置かれるようになったのです。

様々な書体で!

カリグラフィーの歴史をさかのぼると、ありとあらゆる書体に出会うことができます。その中には、今ではあまり見られなくなった珍しい書体も。

カリグラフィーのお教室でも、レッスンに取り入れている書体の数には違いがあります。
しかし書体の種類は大きく分けて3種類。分類されたグループの中で、それぞれに派生した書体がいくつもありますが、基本を身に付けてしまえば、ご自身でデザインしたオリジナルの美しいカリグラフィーを生み出すことも可能!

ここでは基本的な3種類の書体について見ていきます。

 まずはカッチリ!ゴシック体

聖書の写本の際、当時高価だった紙に、なるべく多くの文字数を入れるために、文字の幅を狭くしようと生まれたのがゴシック体です。通常ブラックレターと呼ばれることの多い書体ですが、その理由は、きっちりと詰め込まれた文字によって、本のページ全体が黒く見えることが由来です。

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太い線と細い線のコントラストが強く、1画ごとにペンの向きを変えて、カッチリと書かれていることが特徴ですね。

洗練されたムードのイタリック体

時代が進み、文字を読み書きする人たちが増えてくると、より速く書けるイタリック体が台頭するようになります。ゴシック体に比べて書きやすいというだけでなく、イタリック体の読みやすさも評価され、ローマ教皇庁では教皇や司教が発行する教書に用いられる書体となり、広く人々に親しまれました。

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自然な見た目と読みやすさが特徴のイタリック体は、昔も今も、カリグラフィーの入門書体として愛されています。

流麗さが魅力、カッパープレート体

イギリスで17世紀に生まれたとされるカッパープレート体は、とにかく速く書くことを目的に生まれた書体です。それまでの、線の太さを変えるためにペンの向きを変えることをやめ、筆圧によって強弱をつける書き方へと変化しました。ペン先を紙から離すことなく書けるようになったおかげで、書字速度は大幅にアップし、特に商業用など実務の現場で重宝されました。

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筆記体の元になったといわれているカッパープレート体は、なめらかなラインと、クルクル丸みを帯びた字形が優美ですね。

どんな場面でも大活躍!

カリグラフィーで美しい文字を書く機会として1番多いのは、カードです。
どなたかへの思いを、自分の手で美しく書くという体験の喜びは格別。ペンとインクさえあれば、自由にお好きなデザインで文字を書くことができますので、お急ぎの時にも、さらっと美しいカリグラフィーを活用できます。

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また、ご自身でハンドクラフトをなさっている方がカリグラフィーを習っている理由には、別の理由もあります。

サロンを主宰されている方なら、生徒さんに向けて渡すものや、サロンに置いておくファイルの表紙など。美しく必要な文字を入れたいときに手書きで対応できるといいなという気持ちから、カリグラフィーを身に付けようとされているのです。

作品の販売をされている方だと、商品名値札同梱してお客様にお渡しする説明のカードなど。
大量に同じものが必要な時には印刷が適していますが、1つずつ違う内容のものを書くには手書きの方が向いています。

そして、作品展を開催するときには、カリグラフィーが大活躍!

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こちらのように、額に入れてウェルカムボードを飾れば、作品展に足を運んでくださったお客様に、心からの感謝の気持ちを余すことなく伝えられます♪

作品展のメインは、カルトナージュをはじめとするクラフト作品ですが、そこにカリグラフィーが加われば、作品や作品展の印象もグレードアップ間違いなしですね。

カリグラフィーのレッスン

では、実際のカリグラフィーレッスンはどのようにおこなわれているのでしょう?
カルトナージュナビでおなじみのサロンの中にも、カリグラフィーレッスンをしているサロンがありますのでその様子をちょっと覗いてみましょう。

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私にもできる?

カリグラフィーのレッスンでは、初心者の方でも負担なく上達できるように、基本から順を追って技術を身に付けていきます。もちろん先生が、美しく書くためのコツやポイントを丁寧にレクチャー。
筆を使う日本の書道とは違って専用のペンを使いますので、手先の器用さにかかわらず、規則的に書けるというのもカリグラフィーのいいところです。

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こちらは「Atelier Neige」でのレッスン風景です。
トレース台を使って文字を写したり、お手本を見ながら練習したりしている様子が分かりますね。
1文字ずつ丁寧に文字の特徴や線の引き方などを身に付けていくことによって、いずれ、書きたい単語の配置をご自身で考えて美しく書けるようになっていきます。

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こちらは「Atelier Jun」でのレッスンの様子。下に敷かれているのはイタリック体専用のガイドシートです。横に引かれたラインと斜めに引かれたラインをガイドにして、文字の大きさや角度を揃えて書けるよう、テクニックを磨きます。

どんな作品が作れるようになるの?

レッスンでは、基本から応用まで段階ごとにテクニックを身に付けますので、その段階に応じて様々な作品が作れるようになります。

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こちらは、イタリック体とお花のイラストを組み合わせたカード。インクの色を工夫すると、こんなに華やかなカードができちゃうんです。ペルメルとの相性もピッタリですね!

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文字のそこかしこには、たらりと流れ落ちるような装飾が。蜘蛛の巣デザインも効いています。「i」の点は、朱赤でろうそくの炎を表現。
ハロウィンらしさがあふれる作品ですね。

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ハワイアンムードたっぷりのウェルカムボードは、結婚式という人生の門出を祝うにふさわしいカラフルで明るいデザイン!
文字そのもののカラーも、ブルーとグリーンのグラデーションが美しいですね。

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こちらはちょっと変わり種。エンボス作品です。
ご自身でデザインした文字を書き、それを切り抜けば、いつでもオリジナルのエンボス作品を制作できます。カルトナージュやレザークラフトにはもってこいの、キラリと光る技ですね。

手ぶらでOK!気軽にトライ♪

多くの教室では体験レッスンが用意されていて、必要な道具は貸していただけますので、ちょっと試してみたいなと思ったら、お気軽に体験レッスンを受けてみることをおすすめします。

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たった1回のレッスンでも、思った以上に素敵な作品が出来上がりますよ♪

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美しく、遊び心に溢れた文字が自在に書けるようになるカリグラフィー
是非一度、チャレンジしてみてはいかがでしょう!