慶事ではご祝儀を、弔事ではご香典を包む袱紗は、お札が折れるのを防ぐ役割と同時に、礼節や心遣い表す役割があります。
カルトナージュで、慶弔それぞれに合わせた袱紗を用意してみませんか?
表地と裏地の組み合わせを自由に変えられて、色や素材はもちろん、蓋の形やブレードにもこだわれます。
袱紗は本来、一枚布で包む風呂敷タイプが主流でした。最近では「金封袱紗」と呼ばれる、金封を中に入れて包み込むだけのタイプが人気です。長財布のような形で、開閉がしやすく世代や性別を問わず使えます。
カルトナージュサロンでは、この金封袱紗の作り方を学べるサロンが多くあります。
特に6月はジューンブライドのため、袱紗を持って出かける場面も多いかもしれませんね。
また、金封袱紗の場合は、その便利さからマルチケースとしても活躍します。
通帳入れやチケットホルダー、マスクケースとして日常使いしたり、月謝や会費などのお支払時もスマートに。かさばらず、カバンの中にスッキリと納まってくれます。
柄や色を変えて、慶弔に応じて使い分けられるカルトナージュの袱紗を種類別にご紹介します。
慶事用
袱紗を選ぶうえで、最も大切なポイントは贈る相手の心情に合わせるという点です。
お祝いごとは、人生の晴れ舞台と言えますよね。
そのようなシーンでの袱紗の色は、赤やオレンジなど暖色系や金色などの明るい色がベストです。見た目も華やかで、晴れやかな気持ちをさらに高めてくれるカラーは、お祝いムードをさらに盛り上げてくれますよ。
和の桜柄
こちらは桜が舞う、和柄の袱紗です。ピンク、白、黄色と華やかな色どりで、とっても華やかですね。縁取りのブレードを白にして、生地との相性もバッチリです。
裏地はゴールドで、豪華できらびやかですね。こちらでは、卍型を伸ばしてつなげた紗綾形文様が使われています。
紗綾形(さやがた)は、吉祥文様のひとつとされ、その途切れることない形から「不断長久」という意味を持ちます。特に女性の慶事礼装で多く用いられるため、見かけたことのある方も多い文様かもしれません。
光の角度によって、キラリと模様が浮かび上がるのもまた素敵です。永遠の幸せを願う気持ちを込めて、身に着けてみてはいかがでしょうか。
繊細なシフォンレース
こちらは、ピンクベージュのレースシフォンが華やかで、ハレの日にぴったりの袱紗です。生地に合わせたホワイトのタッセルで、より特別感ある作品に仕上げています。
内側は、光沢感のあるモアレ生地で高級感もありつつシンプルに。モアレ生地は、上質で重厚感もあるのでおめでたい場に相応しいです。表地に使うのも良いですね。
年代を問わず使いやすく、飽きの来ないデザインで、長く愛用したくなりますね。
華やかに舞う踊り子
こちらの袱紗は、大人可愛いピンクの生地に、サテンリボンがフォーマルな場にもピッタリです。取り出す際も、エレガントな見た目で、手元を美しく演出できます。
開いた時の絵柄が、まるで西洋絵画のようでうっとりしてしまいますね。バレリーナたちの美しい装いと優しい表情に、思わずにっこりと微笑みたくなります。
こちらの作品は、フタとのつなぎ目に内側の生地を使うことで、閉じていても内側の生地が楽しめます。ちょっとした作り方の工夫で、こんなにも華やかさが際立ちます。
格式ある和の心
ジャパニーズモダンでスタイリッシュな、他にはない袱紗です。こちらの作品は、カルトナージュ教室 イリアスの主宰、丸本先生が日本舞踊からインスピレーションを得て作られたそうです。
大胆な色づかいの美しい番傘柄は、ぜひ和の装いに合わせたいですね。着物コーディネートに、はっきりとした個性を与えてくれます。
袱紗ははじめ、物を運ぶための箱を覆うキレとして、ホコリを防ぐ目的で使われていました。江戸時代以降になると、贈り物を包む布として、裏地が付けられるようになったそうです。
人びとの間で、贈り物文化が盛んになると、贈り主の気持ちを込めて松竹梅や鶴亀など、縁起の良い模様入りの袱紗も見られるようになりました。
袱紗に用いる柄の持つ意味にも着目すれば、より特別な作品に仕上がりますね。
弔事用
弔事用の袱紗は、お葬式などの弔問客としての立場で使われます。金封のやり取りを行う際に、必ずしも慶事と同じ袱紗が使えるとは限りません。マナーとして、シーンに応じた袱紗を用いましょう。
お色は、青や紺、緑などの寒色系が適していて、黒やグレーも使われます。お悔やみの気持ちを表す、落ち着いた色合いを選ぶのがベターと言えます。
フォルムで想いを表現
こちらは、弔事用に作られたオールブラックの袱紗です。黒の袱紗となると、重たい印象になりますが、こちらは蓋を丸くして柔らかさを足しています。
場に相応しくも、優しさをたたえたエレガントな袱紗に仕上げています。
アンティーク感をプラスして
こちらの作品は、黒のヨーロピアンなダマスク柄を、一部柄出しして袱紗に仕立てました。
光の加減で、柄の色が反転したようにもなります。しっとりと柔らかな生地で、和洋問わず合わせやすい袱紗です。
内側はオーナメントの柄入りですが、こちらも黒で落ち着いた印象です。弔事の際に持つ、シンプルな黒のバッグとも相性が良さそうですね。
弔事用には、装飾や柄を少なくして、男性用を作られる生徒さまもいらっしゃるそうですよ。
慶弔両用
はじめての袱紗で迷われる方には、慶弔どちらでも使えるタイプがオススメです。
古来から高貴な色とされる紫色は、冠婚葬祭のいずれでも使用できるため、ひとつ持っておくと急な場面でも安心です。
ただし、淡い紫色(藤色)は慶事のみ可のため注意してください。
フォーマルな席に最適なデザイン
ジャガード織りのバラが、立体的に浮かび上がって品よく美しいですね。金糸や銀糸など、目立つ装飾もないため、慶弔どちらでも活躍できて重宝します。
内側は、しとやかなラベンダーカラーですっきりと。飽きの来ないデザインで、手元にひとつあると便利です。
エレガントなパープルを両面に
こちらは、Modaのシックな紫のクロスを表地にした、落ち着きある袱紗です。すっと手に馴染むデザインです。
開いた時も同系色で、うっすらと柄はあるものの、慶弔どちらでも問題なく使えます。
端の処理も綺麗で、丁寧に作られているのが分かります。身だしなみを整えたい場面だからこそ、きちんとしっかり作られた一点物を使いたいですね。
これからも続くご縁を大切にしたい相手に、想いがきちんと伝わるように。冠婚葬祭の場にふさわしい袱紗を、心を込めて作ってみましょう。
カルトナージュサロンなら、ファブリックに詳しい先生から教えていただけるので、アドバイスを受けながら目的に沿う生地を提案してくれます。
仕立てやすい生地の相性に加えて、センス良く仕上がるコツも分かりますよ。
はじめての方も作りやすいので、オンラインレッスンを開催している教室もあります。
長く使えて、あなたにぴったりの作品が作れるサロンは、こちらのページから検索してみてくださいね♪