第4回「MEISSEN×Cartonnage」

11月1〜14日までの間「美プレミアム」の企画で、リーガロイヤルホテル大阪1Fドイツ名窯MEISSENの店内において、2パターンのレビオーサのカルトナージュを展示して頂ける事となりました。

作品展が終わってひと安心するのも束の間。プロジェクトチーム8名と、一から作品を作るという内容です。

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先ずはマイセンの歴史から調べ、「ブルーオニオン」「ワインリーヴ」という2つのシリーズが出来た経緯を理解して、作品のイメージを固めていきました。

いつもと違うのは、「商品」というものがあることです。
マイセン側でもカルトナージュとのコラボは初めてという事で「生地がもつ強いイメージと繊細な磁器とではどうなのか…」という不安がおありになっていた様子。その事を払拭させる作品であるよう、また、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出すように、生地選びはとても慎重に行いました。

事前に絵コンテの提出をとの事で、仕上がった作品のディスプレイの決定をしなけれならず、大まかにはイメージしていたものの、形やサイズなどの詳細がはっきりと定まらないところからの絵コンテ作業はとても苦心し、またまた窮地に立たされた感はありましたが…

そういう時には不思議とアイデアが浮かぶものですね…なんとかクリア致しました(汗)

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カルトナージュは各自がひとつの作品を担当し、アーティフィシャルフラワーはメンバーのお一人にお願いしました。

第1グループ「ブルーオニオン」

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マイセンの代表作でもあるシリーズ、ブルーオニオン。
中国からの影響が色濃く残った絵柄の商品であるという事で「シノワズリ」の雰囲気にしようと考えました。

生地はフレンチスタイルジュイ様の「イザベル」を見つけ、ブルーオニオンの色味と柄がそっくりでしたので、即購入。それと同じトーンのダマスクを選びました。
作品を作るにあたって色のトーンはとても重要です。

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カルトナージュの作品は、シノワズリの花器トレイ2種商品を入れて飾る6角形のボックス2種

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テーブルランナー、フラワーはシルバー系で、メンバーにお作り頂きました。

第2グループ「ワインリーヴ」

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マイセンの発祥地はドイツザクセン州で、著名なワインの産地。マイセンとワインは切り離せないものです。
また、ワインリーヴもマイセンが大切にしてきた古くからある絵柄だという事から、その歴史に見合うように「ウィリアムモリス」の「ラーモ」葡萄の柄が入ったものを選びました。
川島織物の重厚感ある質感と色味が、ワインリーヴの白い磁器の美しさを際立たせるのではと思いました。

どちらも歴史があるもの同士です!

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私のカルトナージュのデザインは、以前、私が作ったワインホルダーにマイセン様が興味を持ってくださった事を思い出し、3連に連なったワインホルダーと、ワインオープナーを飾るボックスを作りました。

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他のメンバーには葡萄のトレイ別の形のワインホルダー、テーブルセンターにゴールド系フラワーをお願いしました。

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加えて本物のザクセンワインを探すも、残念ながら日本での流通はなく、他のドイツワイン4本を飾りました。

難しかったのは、展示スペースのサイズが決まっていながらも、商品が手元に無かったことです。作品サイズやスペース内の空間の取り方なども、勘に頼りながら、美プレミアム担当の方と連絡を取り詳細を確認しながらの作業になりました。

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一番大変だった事は、アーティフィシャルフラワーは店内のライト効果を狙う為に、ラメがたくさん付いたものを選んでいたので、店内や商品を汚してはいけないと思い、ラメが落ちてこないよう、マニュキア30個以上を使って、ラメを固める作業をしたことです!これは、想像以上にかなり根気がいりましたね…(汗)

と、いろいろ大変な事もありましたが、2パターンのカルトナージュ作品アーティフィシャルフラワーを皆んなで相談しながら作り上げた結果、渾身のディスプレイが完成いたしました!
メンバーからは「やって楽しかった!参加出来て勉強になった!」との声が上がり、みんなで心地よい達成感を感じております。

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展示中には、マイセンのお得意様もカルトナージュにご興味を持って頂いたそうで、早速欲しいという方がいらっしゃったとか。

なんだか嬉しいですね!

まだまだご存知ない方が多い「カルトナージュ」ですが、知って頂く機会が出来て、少しは貢献できたでしょうか…
マイセンショップには、企画が全部終了した後、ディスプレイしたカルトナージュ作品の一部を継続して置かせていただく事が決まりました

ホテルのお客様を含め、レビオーサ会員様達や、SNSでご覧になってお運び頂いた沢山の方々に見ていただけた事は、本当に嬉しく感謝申し上げます。
やはりお写真よりも、実物の方が迫力や華やかさが伝わりますからね!

美プレミアム様からのお話がなければ、この様な経験も出来ませんでした。
マイセン様にも素敵な空間をご提供して頂きお礼を申し上げたいと思います。

期間中はマイセン磁器をお迎えした方も多いと伺いました!私やメンバーも、記念にと数点連れて帰りましたよ^ – ^
自宅で豊かな空間を楽しみたいと思います…

このショップコラボの記事が12月末に発売の「美プレミアム」に掲載されますので、宜しければご覧下さい!

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(写真は10/4発売の2018Autumn No.26号)

おまけですが…

打ち上げとして、阪急梅田本店「MEISSEN Cafe」で、美味しいアフタヌーンティーをいただきながら皆んなで盛り上がりました^_^

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この回をもちまして、コラムの掲載も終了となります。

全4回の終了までお付き合い下さいまして有難うございました。また、この機会を与えてくださった「カルトナージュナビ」様にも心から感謝申し上げます。

まだまだ夢心地ではありますが…
そのままで終演したいと思います…
本当に有難うございました。

アトリエレビオーサ主催
西村たまき


■コラム執筆者のプロフィール

大阪・福島にて、カルトナージュサロン「アトリエレビオーサ」を主宰。

オリジナル性の高い作品でメディアからも注目を集める。
生徒さんからの信頼も厚く、丁寧な指導で技術が身につくと評判のサロン。

1900年前後のイギリス・フランスから直輸入したアンティーク家具の専門店も手掛ける。

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